歳時記

「石の上にも3年」の意味

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 お経の練習は気が重い。
 だから、そそくさとやってしまう。
 
 だが、それはこれまでの話で、少し称(とな)えられるようになると俄然、面白くなってくる。
 風呂で唸るのが楽しみになってくる。
 もっと別のお経を覚えたくなる。
「石の上にも3年」
 という意味が、このころようやくわかってきた。
 これまでは「3年も頑張ればモノになる」と解釈していたが、そうではない。
「頑張って継続してるうちに楽しくなってきて、積極的に取り組むようになる」
 というのが正しいのではないかと思うのだ。
 何事もそうだが、モノにならない人は結局、「辛抱」に負けたということになる。
 このことがわかってくると、イヤなことであっても、
「続けていれば楽しくなってくる」
 と自分に言い聞かせることができる。
 イヤなことを組み伏せる一つの方法なのだ。
 ただ、いまだに不思議なのが夫婦。
 私たち夫婦は、石の上に3年どころか、結婚して43年になり、私は辛抱に辛抱を重ねているが、ちっとも楽しくならないのだ。
 きっと、楽しさを知らないままで人生を終えるのだろう。
 何事も例外があるということか。
 今朝も所用で朝早くから都内に出かけた。
 先ほど帰宅すると、ニュースで「プレミアムフライデー」のことを報じていた。
「わしのプレミアムフライデーはどうなっておる?」
 愚妻に問うと、
「あなたにそんなものがあるわけないでしょ」
 ニベもない。
 1日くらいゆっくりしたいものだが、所用が次から次へと押し寄せてくる。
 楽しみは、風呂でお経を称えることくらいだ。
 嫌々称えていたお経が、いまは慰めになっている。
 やはり辛抱は大事のようである。

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