歳時記

返答に「保険」をかける

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「今日は風呂へ行くの?」
 愚妻がきく。
 木曜日は稽古がないので、スーパー銭湯へ行くのか、と問うているのだ。
「仕事が忙しい」
 私が答える。
「じゃ、行かないのね?」
「いや、可能性は0パーセントではない」
「どっちなのよ、行くのか、行かないのか」
「だから、可能性は0パーセントでは・・・」
「いい加減にしてよ!」
 斑目(まだらめ)原子力安全委員長のマネをしたら、愚妻を怒らしてしました。
 それにしても、「可能性は0パーセントではない」という返答は便利ですな。
「このままでは人類は滅亡するのでは?」
「ウム。可能性は0パーセントではない」
 こういう言い方を、
「返事に保険をかける」
 と言うのだ。

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