歳時記

〝稽古始め〟に気分も高揚

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 今日から道場が始まった。
 空手を始めて40年近くになるが、いまだに〝稽古始め〟は気が引き締まる思いがする。
 これまで――もっと若い時分は、「新たな年」を迎えるというのは〝敗者復活戦〟に臨むような緊張感があった。
 思うにまかせなかった旧年をリセットして、
(よし、今年こそ!)
 という決意である。
 ところが何十年も、
(よし、今年こそ!)
 と〝敗者復活戦〟をやってくると、
(そうそう復活なんてしないもんだなァ)
 という現実を悟ってくる。
「今年こそ、明日こそと言いつつ、今日も暮れ――」
 という心境である。
 こういうのを、よく言えば「達観」、有り体に言えば「諦観」というのだろう。身体だけでなく、心も枯れてくるのだということが実感としてよくわかる。
 だが、それでも稽古始めは心地よい緊張感がある。
 帯を締めたときの感触は、
(さあ、今年も始まるぞ)
 という高揚した気分になる。
 空手を、古武道をやっていてよかったと、痛む肩関節に顔をしかめながらも、いまつくづく思うのである。
   

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