胃の検診結果は、愚妻も私も異常なし。
私においては、当然の結果である。
だから、町医者を出たところで、愚妻にそう告げると、
「私だって異常なしだと思ってたわ」
と、私に対抗するように言う。
「なぜそう思う」
「胃の調子が悪くないもん」
「バカ者が、調子が悪くなってからでは遅いのだ」
一喝して、
「いいか、わしが死ぬまで生きておるのだぞ」
すると愚妻は、眉毛を逆立てて言い放った。
「意地でも、あなたより長生きします」
還暦以後の人生は早いと、諸先輩が口をそろえておっしゃる。
ならば、あとは野となれ山となれで大暴れするか、それとも良寛さんのように心身脱落のマネごとをして暮らすか。
人生自在型を自認する私としては、還暦以後をどう生きるか考えるだけでワクワクしてくるのだ。
胃は「異常なし」
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