小学生の女子たちと映画の話をしていて、
「館長だってな、〝飛び出す映画〟を観たことがあるんだぞ」
と自慢したら、小四の女の子が真顔で、
「それって3Dって言うんだよ。館長、知らないの?」
そばで聞いていた愚妻があとで、一言。
「あの子たちは、あなたのことを友だちだと思っているのよ」
さすがに中学生になると私に軽口を叩くことはないが、小学生の女子たちは平気である。
低学年など、入れ替わり立ち替わり私の尻を蹴飛ばして、
「館長は、どうしてそんなに弱いの?」
と得意がっている。
きょうは娘が稽古を手伝いに来てくれたが、私が短気で、気性の激しさを知る彼女は、
「信じられない」
と、つぶやいていた。
私が円熟してきたのか、それとも単に歳を拾っただけなのか。
これは自分でもわかりかねるのだ。
円熟か、加齢か
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