歳時記

怒らせるのが一番の薬

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気がつけば10日ぶりのブログである。
法務の忙しさに加え、ここ一週間ほど愚妻の体調がおもわしくなく、バタバタしているうちに日にちが過ぎていった。

愚妻は一日ソファに横になっている。
食欲がなく、口に入れてもノドを通らないと言う。
家の中を歩くのもやっと。

なんとかせねばと考え、
「おい、焼酎でも飲んだらいいんじゃないか?」
思いつきでアドバイスしたら、
「そうかしら」

その気になり、ロックで一口飲んだらトイレでもどしていた。

思いつきはよくないと反省した次第。

体力の低下にともない、会話の反応が鈍くなっている。
まるで認知症になったみたいが、あからさまにそう言うのははばかられる。

で、ふと、「忍者」という言葉を思いつく。
「忍」の字を、認知症の「認」に置き換え、
「おい、認者」
と呼ぶ。

「何よ、それ」
弱々しい声で言うので、
「認知症のニンジャだ」
「ちょっと、あなたでしょ!」

こういうときは元気になるのだ。

認者(ニンジャ)は直截的なので、「くの一」に変えていまは呼んでいる。

そんなこんなで昨日、診察に行くと、愚妻の体調悪化は薬が合わなかったようで、腎臓がかなり疲弊していて、薬はその場でドクターストップ。

昨日、今日、明日、明後日と点滴である。
二週間ほどで体調は元にもどるとか。
やれやれだが、明日は病院に愚妻を送迎してから通夜に出かけなければならない。

「忙しくて、この調子じゃ、今年の夏は海に行けそうもないな」
そう言うと、
「ちょっと、日帰り温泉にも行けないのに何を言ってるの!」

どうやら怒らせるのが一番の薬のようである。

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