歳時記

部屋の片づけ

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今年も今日が最後である。
だが、何だかんだ忙しく、夜はゆっくりできそうもない。

そこで、
「おい、年越しソバをつくれ」
愚妻に命じた。

「ちょっと、まだ昼よ」
「ソバに昼も夜もない」

重ねて命じ、年越しソバを食べ終わったところで、
「あっ、エビ天を入れるの忘れていた。あっ、掻き揚げも入れ忘れた」

愚かな妻は、大晦日を迎えても愚かなままだったが、
「私はいいから、もう一杯食べたら?」
気をつかったところをみると、おのれの愚かさを反省したのだろう。
年の瀬の最後の最後で、すこしは進歩したということか。

私は気まぐれなので、執筆場所は道場の仕事部屋だったり、自宅の自室であったり、仏間であったりする。
それぞれの部屋にパソコンを置いてあり、データはクラウドで管理しているので、すぐさま仕事にかかれる。

人様にこのことを話すと、「便利ですね」と言ってくれるが、視点を変えれば散らかる部屋が3つということでもある。

片づけようと思えば、3部屋をやらなければならない。
年内に片づけるつもりでいたが、3部屋になると気持ちも萎えてくる。

溜め息をつくと、
「だから、道場へ行って仕事をすればいいのよ。来年は道場だけにしたらいいんじゃないの?」
私が家にいたら邪魔だということを言外に言っているのだ。

来年は追いやられるかもしれぬ。

さてさて、どんな年になるのやら。

私はともかくとして、諸賢の健やかなる新年を念じ上げます。

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