歳時記

勝間和代さんの交通事故

投稿日:

 人気の経済評論家・勝間和代さんが追突事故を起こしたそうだ。
 人様の追突事故なんて、どうでもいいようなものだが、彼女のコメントなりブログなりの「言い訳」が、さすがである。
 報道によると、警視庁の調べに対して、
「ブレーキが間に合わなかった」
 と話したそうだ。
「ブレーキが間に合わなかった」とは、《結果》であり、追突事故の《原因》ではない。
 つまり、「なぜブレーキが間に合わなかったか」というのが追突の《原因》なのだから、たとえば、
「脇見をしていました」
「居眠りをしていました」
「前方不注意です」
 と答えるのが正しい。
 しかるに彼女は「ブレーキが間に合わなかった」と《結果》を強調することで、「真の原因」を曖昧にすることに成功しているというわけだ。
 また、これも報道によると、彼女はブログで、
《「渋滞の中でスピードは出ていませんでしたが、相手の方に軽いケガを負わせてしまったことを反省しております。本当に申し訳なかったです」》
 と平身低頭なさっているとか。
「渋滞」「スピードは出ていませんでしたが」「軽いケガを追わせて」と、さりげなく三つのフレーズを挟むところが、さすがである。
 私など、こういう細かい芸当が苦手なので、
「相手の方にケガを負わせてしまったことを反省しております」
 と書いてしまうだろう。
 勝間さんの交通事故は、姑息(こそく)に思われようとも、「弁解」は取りあえず我田引水でしておくほうがいいという見本なのである。

-歳時記

Copyright© 日日是耕日 , 2024 All Rights Reserved.