巨人の清武英利球団代表の造反劇に、世間の目は冷ややかである。
その背景にあるのは、プロ野球の凋落だ。
1978年、野球協約の盲点を突いた「空白の一日」で巨人に入団させた「江川事件」を思い出せば、このことはすぐわかる。江川と巨人に対して非難囂々、社会問題にまでなり、読売新聞不買運動まで起こった。
これは、プロ野球が国民的スポーツとして社会的関心が高かったからである。
ところが、プロ野球は凋落の一途をたどり、私など、
「あれ? 日本シリーズをやっているんだ」
といった具合だ。
大相撲と同様、プロ野球がかつての人気を博すことはあるまい。
両者は、伝統的人気にあぐらをかき、傲慢過ぎたのである。
その好例が、まさに清武代表の今度の〝告発〟だ。
「巨人の内情を世間に訴えれば社会問題になる」
と考えたこと自体、傲慢以外の何者でもあるまい。
巨人のことなんか、世間は知っちゃいないのである。
プロ野球の、この凋落
投稿日: