歳時記

大寒は「春の一里塚」

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 今日は「大寒」である。
 意味を説明せずとも、字面(じづら)を見ればわかるだろう。
「一年でもっとも寒い時期」
 という意味で、二十四節気の一つである。
 二十四節気とは、太陰暦を使用していた時代に季節を表すものとして考え出され、1年を24等分して、その区切りに名前をつけた。立春、啓蟄(けいちつ)、春分、立夏、夏至、立秋などがそうで、これも字面を見ただけで季節感がすぐにわかる。
 エイプリフールやメイデー、ジューンブライドといった洋風も悪くはないが、やはり日本の風情となれば二十四季節にかなうまい。
 ちなみに、小寒から数えて15日後が大寒で、小寒から大寒までの15日間と、大寒から立春までの15日間の合計30日間を「寒さの内」と言う。
 大寒は、なるほど寒さの極(きわ)みだが、今日を境に、日いちにちと春が近づいてくる。
 芽吹く季節に心をときめかしたのは、いつが最後だったろうか。
 甲羅を経るにしたがって、大事なものを一つずつ失っていくような気がしてならない。

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