歳時記

「一長一短」を甘受する

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近所の日帰り温泉には、愚妻と一緒に朝に行くことにした。
露天から見上げる初夏の青空は実に気持ちがいい。

夜空の星を眺めるのも風情があって悪くはないが、夕方以降は混雑する。
その点、午前中は空いていてグッドなのだ。

ただ、問題は滞在時間。
愚妻と協議のうえ、8時30分から11時45分とした。
約3時間である。

愚妻は「フロ友」が何人かいて歓談するので、ちょうどいい時間なのだろうが、私はそんなに長く入っていられず、頑張って2時間。
残り1時間は休憩室で資料を読んだり原稿を直したりしているのだが、冷房が効いていて、じっとしていると寒いのだ。

日帰り温泉に2時間浸かりながら、寒さにガタガタ震えたのではシャレにもなるまい。
私は自慢じゃないが寒さに弱いのだ。
それでジャンパー、股引、長い靴下を持参していき、脱衣所でこれらを着込んで休憩室に向かうという次第。

「ちょっと、この暑いのにヘンな人だと思われるわよ」

愚妻がイヤな顔をするが、風邪を引くわけにもいかず、しょうがないのである。

世のなかというやつは自分の都合よくいかないもので、何事も一長一短。
愚妻を送迎しなければならない以上、露天に浸かりたければ冷房の寒さを我慢しなければならない。
すなわち、「一長一短」とは、「長」を取るなら「短」は甘受せよという処し方のことを言うのだ。

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