処方された鎮痛剤が3種類(たぶん)。
お陰で痛みが取れた。
(よし、仕事だ!)
張り切ってキーボードを叩いていたら、少し痛くなった。
「仕事なんかしなきゃいいでしょ」
愚妻がノンキなことを言う。
痛くてもやらなければならないことがあるのだ。
今年も花見に行けなかった。
桜は見た。
法務であちこち出かけているので、桜並木をクルマで走ったりもした。
だが、「桜を見た」と、「桜を見に行った」というのは、厳然と違うのである。
「桜を見た」は用事のついでであり、時間に追われる生活をあらわす。
一方の「桜を見に行った」は時間的余裕をあらわし、こちらは悠々自適。
だから私は多忙であっても時間を割き、桜や紅葉を見に行って、
「わしは悠々自適である」
と嘯(うそぶ)くのである。
ところが昨年の紅葉も、今年の桜も見に行けなかった。
悠々自適どころか、これでは「ビンボー暇なし」ではないか。
温泉へ出かけよう。
日帰り温泉ではない。
湯船で手足を伸ばせば、実生活はどうあれ、悠々自適の気分になる。
よし、何としても行こうではないか。
紅葉と桜に復讐である。