歳時記

小沢代表の居直りで考える「人生の実相」

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 民主党の小沢一郎代表の公設第1秘書が逮捕された。
 周知のように小沢代表は、記者会見で謝罪は一切なく、捜査を非難する強気の言葉に終始した。
「総選挙が取りざたされているこの時期において、非常に政治的にも法律的にも不公正な国家権力の行使と感じている」
「こじつけたような理由で検察権力の発動は非常に公正を欠くと思う」
「何度も何度も申し上げたように、何らやましいことはない。今おわびする理由は見あたらない」
 そう語り、検察当局と真っ向から対決する姿勢を前面に出した。
 当然だろうと私は思う。
 総選挙は近いのだから、ゴメンナサイと謝ったたのでは、民主党は大きなマイナスになる。ここは「潔白」を頑強に貫いて選挙に突入し、政権を取ったのち、進退の幕引きにかかるのではないだろうか。
 しかも、自民党に逮捕者が出れば〝お互いさま〟。
 何事もそうだが、ゴメンナサイと言ったのでは非を認めたことになり、勝負は負け。
 たとえ非があろうとも「潔白」を主張し、起訴されて有罪になったとしても、なおも「潔白」を主張し続ければ、
(ひょっとして、あいつ、潔白じゃないの?)
 という〝揺れ戻し〟もあるのだ。
「潔(いさぎよ)さ」は日本人の美徳だが、「潔さ」を相手が振りかざすときは要注意。非を認めさせようとするときの常套句なのだ。
「なあ、おまえ、この期(ご)におよんでごちゃごちゃ言うのはみっともないでェ。ここはひとつ、潔よう認めて男になったらどや」
「わかった。わしがやったんや、わしが悪かったんや」
「よっしゃ。これにて一件落着」
「で、わしはどうなるんや?」
「そんなこと知るか」
 これが世間なのである。

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