歳時記

空想に遊ぶ

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今日も朝9時、早々に日帰り温泉を出た。
滞在時間を短くすることに、どれほどの意味があるのか。
私はよくわからないが、愚妻に逆らうのは〝新コロ〟よりリスキーなので、唯々諾々と従っている。

だが、滞在2時間は実にビミョーなのだ。
2時間も温泉に浸かっているわけにはいかない。

サウナと各種温泉を行き来しても、せっかちな私はせいぜい1時間。
さりとて湯から上がっても、残り1時間では執筆は中途半端になってしまう。

もっと長く滞在したいと愚妻に要望すれば、
「コロナに感染してもいいの!」
恐い顔をする。

このままでは、日帰り温泉は「失われた朝の2時間」になってしまう。
毎朝、日帰り温泉に行っていると人に言うと、たいていうらやましがられるが、とんでもない。
かくのこどく、私は刑場に引き立てられる罪人の気分。
世の中、すべからく「隣の芝生」なのである。

拙著『稼業』が順調に版を重ねている。
ハウツーの執筆をデジタルとすると、ストーリー作品は思考がアナログである。
アナログなので、常に頭の片隅にストーリー展開が巣くっている。
疲れるが、醍醐味ということではストーリー作品ということになろうか。

いくつかテーマをかかえているので、今朝、思い立って湯船とサウナで2時間を過ごすことにした。
考えるのではなく、ただ漠然と空想し、空想に遊ぶのである。

やってみると、滞在時間2時間は実に楽しかった。
ただ。
空想を楽しみつつ、ニヤニヤしたり顔をしかめたりしていたかもしれない。
いま、そう考えると余計なことが気になってきて、「人生、うまくいかない」と溜息をつくのだ。

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