歳時記

寂しい晩年

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 土、日は昇空館の合宿で、秩父へ出かけた。
 帰宅した翌日の月曜はマッサージに行き、夜は都内で打ち合わせ。
 本日の午前は、月参りで住職が拙宅へ。昼は保護観察対象者が来訪。夜は愚妻とメシを食いにいく約束になっている。
 何だか慌ただしくて、原稿がちっとも進まない。
 そのことを愚妻に告げると、
「じゃ、私との食事は中止にしていいわよ」
 とは言わない。
 口が裂けても言わない。
「ヤボ用なんかにかまけているからよ。しっかり仕事をしなさいな」
 ニベもないのである。
 食事に出かけても、キュッと一杯ひかけるのは愚妻だけで、私はお茶をすすっている。
(悪因悪果)
 という言葉が脳裏をよぎる。
 きっと、若いころに放蕩(ほうとう)した報(むく)いなのだろう。
 私は寂しい晩年を迎えつつあるのだ。

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