クレカ機能のついたA社のカードは、ポイント還元がデジタルである。
以前はポイント還元を申し込むと紙のクーポン券を送ってきていたのだが、それがデジタルになり、電子機器オンチの私にはすこぶる使い勝手が悪いのだ。
まず、A社のHPでポイント還元を申し込むのに四苦八苦。
懇切丁寧に説明してあるのだが、懇切すぎて長文であるため、気短な私はこれを読まない。
いきなりトライである。
だから、なかなかうまくいかない。
やっとこさポイント還元できたものの、あてずっぽでやったため、手順がまったく理解できていない。
初回にこれを使用したときは、和食店の従業員の手をわずらわせて支払いができた。
だが、自分でやったわけではないので、手順がまったく理解できていない。
だから別の店で二回目に使用したときに、うまくいかない。
結論から言えば、スマホは顔認証なのにパスワードを打ちこもうとしたため、うまくいかなかったのだろう(たぶん)。
このときは何度もやり直し、うまくいかないので頭に来て、デジタルクーポンでの支払いをあきらめ、クレカで支払った。
「なんでデジタルクーポンにしたのかねぇ」
私がボヤくと、
「ホントですね。ほかの客様もそうおっしゃっていらっしゃいます」
店の女性がすまなさそうな顔をして言ってくれたので、ま、いいか、の気分で帰った。
そして、三回目。
今度こそはと張り切り、会計のときにスマホを取り出し、デジタルクーポンを表示しようとしたら、これが出てこない。
あせるから、余計うまくいかない。
頭に来て、クレカで支払った。
で、昨夜。
四回目のチャレンジだ。
でかける前に自宅であれこれ予行演習した。
バッチリだ。
ところが、テーブルで会計するに際してスマホを取り出し、あれこれ操作するがうまくいかない。
都心のホテルなので宿泊の外人客が多く、ペラペラと外国語が耳に入ってくるため余計にイラつく。
和服の女性従業員が気の毒そうに私を見ている。
「うまく操作できたら呼ぶから」
と言っていったん引き取ってもらい、四苦八苦。
愚妻は熱燗を二合ほど飲んでいるのでいい気分。
「カードで支払ったら」
ノンキに構えている。
腹立たしいが、それでころではない。
今回は何が何でもデジタルクーポンにチャレンジなのだ、
格闘すること10分。
やっとクーポンが表示できたところで女性を呼び、支払い完了。
やればできるではないか。
ここまで何度も失敗したおかげで、私はデジタルクーポンをマスターした次第。
「失敗は成功の母」とは言うけれど、なんとも年配者には生きづらい時代になったものではないか。
私は感慨よりも、ただ嘆息するばかりなのである。