歳時記

我が家の「サステナブル」

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「サステナブルな生き方」が時代のトレンドである。
だが、すでに20年前、「スローライフ」が提唱され、これもブームになった。
余裕をもって人生を楽しもうという概念であり、この概念に沿った生活様式である。

このブログでもずいぶん前に書いたと思うが、「サステナブルな生き方」はまさに江戸時代の人生観で、江戸人は「人生、物見遊山」とした。

仏教的に言えば「知足」であり、
『知足の人は地上に臥(ふ)すと雖(いえど)も、なお安楽なり』
という生き方であり、
『たとえ金貨の雨を降らすとも、欲望の満足されることはない』
という気づきである。

僧籍にあるから言うわけではないが、仏教はとどのつまり「サステナブルな生き方」を説いており、その実践こそが(社会体制における必然であり、庶民は無自覚的であろうとも)、「江戸人の生き方」ということになる。

話題の『人新世紀の資本論』を読みはじめたが、著者は、脱成長と資本主義の両立は不可能と説く。
一庶民の読者としては、理屈はともかく、いま求められるのは仏教の「知足」と、江戸人の「人生、物見遊山」の生き方だろうと、じつに大雑把に考えるのである。

我が家でもさっそく「江戸人の生き方」を取り入れることにした。
何はともあれ、まず言葉からだが、
「これ、茶をもて」
つい武士を気取ってしまい、すかさず愚妻が、
「ちょっと、バカなこと言ってないのよ」
長屋のバァさん言葉で言い返す。

この程度が、我が家の「サステナブルな処し方」なのである。

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