歳時記

炎天下の墓前参り

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昨日は、墓前でのお勤め。
暑かった。

四十九日と納骨なので、霊園内にあるホールでお勤めをして、それから墓前に移動するものと思っていた。
先日、この霊園で同じお勤めしたときがそうだったからだ。

で、昨日。
ホールは涼しいので、ここでお盆の話しでもしようと思っていた。
ところが、墓前での四十九日と納骨法要だった。

ご遺族と雑談しながら坂道を上がって行く。
何しろマスクに下着、ステテコ、半襦袢、白衣(長襦袢)、それに法衣を着ている。
汗びっしょり。
照りつける太陽に、汗が頭から顔を伝う。

マスクのせいで息を切らせながら、お盆に関する法話をどうしたものか、頭をめぐらせる。

お年寄りもいらっしゃるし、この炎天下に長話はできない。
そうかといって、お盆について「ひと言」で話すのは難しい。
長編を短編に書き換えるような気分だった。

文章も話しも、長いものは読み手も聞き手もうんざりだろうが、書き手や話し手にとって「長い」は、実は楽なことであることを再認識した次第。

今週はさらに暑そうだ。
墓前のお盆参りもある。
カッコつけの私は、汗をしたたらせながらも、涼しい顔をする。
やせ我慢で生きてきて、いまもそうして生きている。
仏法とはほど遠い生き方をしていることに、炎天下の墓前参りは気づかせてくれるのである。

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