歳時記

風情とトンカツ

投稿日:

今日は梅雨の中休み。
ピーカンである。

露天風呂に浸かっていると、剃髪の頭に太陽がギラギラと照りつける。
頭皮も日焼けし、背中や腕と同じように皮が剥けてきて、法務に行くとみっともないことになる。
直射日光はヤバイのだ。

そこで、頭にタオルを乗せ、まぶしいので太陽に背を向けて竹藪を向く。
すると、どうだ。
葉っぱが微風にそよぎながら、キラキラ光っているではないか。

湯船の表面が反射した陽光を、葉っぱが照り返しているのだ。

初めてそんな光景を見た。
いや、初めて気がついたといったほうが正確だろう。

太陽が照り、それを温泉が反射し、さらにそれを葉っぱが反射する。

絶景もいいが、こうした日常の、ちょっとした自然の一コマも、なかなかいいものだ。

そんなことを思いながら湯船に浸かっていると、にわかに帽子が欲しくなってきた。

温泉から出て、
「買いに行くぞ」
愚妻に告げると、
「いくつ買えば気がすむのよ。1度に1つしか被れないのよ」

ブーブー言うので、
「帽子を買って、トンカツを食って帰ろうかと思っているんだが」
「早く行こう」

そんな経緯があって、今日の昼は久しぶりにトンカツを食べたのである。

-歳時記

Copyright© 日日是耕日 , 2024 All Rights Reserved.