歳時記

「最低7割、極力8割」

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人との接触を減らせと、安倍総理が、何度も何度も言っている。
「最低7割、極力8割」
というフレーズがそれである。

「できもしない戯言(たわごと)」
と、当初は聞き流していたが、ハタと気がついた。
「できもしないこと」に、政府としては意味があるのだ。

すなわち、
「みんなが外出自粛しないから、コロナが蔓延した」
という図式で保険をかけ、ヤバくなったら国民にツケを持って行く腹なのだろう。

「だから何度も言ったじゃないですか。私は悪くないですからね」
という〝逃げ〟なのである。

たとえて言えば、受験に失敗した我が子に向かって、
「あれほど勉強しなさいって、パパもママも言ったでしょう。勉強しなかったあなたが悪い」
と言うのと同じで、言えばいいというものではない。

どうすれば勉強するようになるかが大事で、これが本質。

安倍総理の責任は、どういう施策をすれば「最低7割、極力8割」が実現できるかにあるのだ。

そう言えば、かつて首相だった鳩山某が、沖縄の普天間基地移設問題で、
「最低でも県外」
と発言して移設問題は迷走を始め、今日に至っている。

「最低でもナントカ」
と言い出すと、ろくなことがないようである。

「欲しがりません、勝つまでは」
とは戦時中の有名な標語として知られるが、「最低7割、極力8割」もまた、
愚かなリーダーをいただいた日本国民の不幸として、歴史に記されることだろう。

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