歳時記

今度は左の肩甲骨

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左の肩甲骨と左肩、首の付け根が痛い。
先日まで右側だったが、医者の診察に頭にきて以後、痛みはウソのようになくなっていたのだが、今度は左側である。

「痛いところって、動くのよねぇ」
愚妻が人ごとのように言う(人ごとだけど)。

寝違いを起こしたときの首の痛みがズキズキとずっと続いている感じで、夜は眠れないし、原稿を書いていても集中できず、脱稿予定が遅れてイライラも高じて心身ともに絶不調である。

キィーボードは肩によくないようだ。
目も疲れる。
だが、あれが悪い、これが悪いと言っているヒマはない。

老体にムチ打ち、書くしかないと歯を食いしばっているのに、今朝の愚妻は私の送迎で日帰り温泉である。

「ヒザが痛いから岩盤浴で治すのよ」
と言われれば、私に返す言葉はない。

「あなたの肩も岩盤浴で治るんじゃない? 入ればいいじゃない」
そう言われれば、なるほど効果があるかもしれないと思う。

だが愚妻は、岩盤浴に出たり入ったりで、2時間以上を費やすのだ。
私はその時間がないから苦しんでいるのではないか。

そういえば、フランス王妃のマリー・アントワネットが、民衆が困窮してパンを口にできないと聞いて、
「パンが無ければ、ケーキを食べればいいじゃない」
と言い放ったそうだが、私は愚妻の言葉に咄嗟にこの言葉を思い浮かべたのである。

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