歳時記

怒濤の年末年始

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毎年、12月23日の午前中は、小学生以下を対象に「稽古納め」をやっていた。
稽古したあと、女子中学生などに手伝ってもらい、豚汁とお菓子を配る。

午後からは中学生以上で道場の大掃除をして、終わればハンバーガーや飲み物を配り、彼らは車座になって談笑している(私は参加しないので、愚妻の話し)。

その両方を今年から辞めた。
23日は天皇誕生日の祝日ではなくなったからである。

時代は変わる。
そう思った瞬間、
(今年から辞めるか)
唐突に決断した。

「あなたは何でも急なんだから」
と愚妻はあきれていたが、あえて反対はしない。

言い出したら、私は絶対に聞かないからである。

で、今年の稽古は昨夜で終了。
問題は道場の掃除をどうするか。

「よし、いまからやるぞ。掃除機を用意せよ」
命じたら、
「ちょっと、もう9時30分なのよ」
渋い顔をするが、私は言いだしたら聞かない。

「掃除に夜も昼もない」
叱責し、三脚と掃除機を用意させ、棚の上から始めたのだが、すぐに面倒になってきた。

「よし、終了」
「ちょっと、始まったばかりじゃないの」
「帰宅が遅くなると、明朝の日帰り温泉は中止になるぞ」

この一言で、愚妻はそそくさと帰り仕度を始めた。

そしていま、日帰り温泉の食堂で執筆している。
「所用、山の如し」で、原稿は遅れ遅れになっている。
溜め息をついているヒマはない。
仕事部屋に籠もって、怒濤の年末年始のはじまりなのである。

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