歳時記

明日は稽古だ。

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 今年もあと2日。
 原稿も最後の追い込みだが、3日後に年が明ければ新規執筆のスタート。
 つまり、ゴールなし。
 愚妻もそこは心得ていて、
「ずっと道場で仕事でしょう?」
 と念を押す。
「うるさいから家にいるな」
 という言外のメッセージである。
「正月くらい、家でゆっくりしたら」
 という愛情あふれる言葉は、ここ何年も聞いたことがないが、長く夫婦をやっていれば、そんなものだろう。
 人生は「独生独死独去独来」なのだ。
 明日は、子供たちが何人か道場に稽古に来る。
 稽古納めの日に、「行っていいか」と問われたのだ。
 私は忙しくてそれどころではないのだが、「稽古したい」と言っているものを、
「ダメだ」
 とは、指導者としては言えない。
「わかった。何時だ?」
「館長は何時がいい?」
「何時でもよろしい」
「じゃ、朝の8時」
 朝8時!
 これには参ったが、「何時でもいい」と言った手前、やるしかなくなったのでる。
 今日29日は、仕事部屋を片づけるつもりで前もって予定を立てていたのだが、道場の床に荷物を広げたのでは、明朝の稽古の邪魔になる。
 資料の整理ができないまま新年に突入するのはマズイと思いつつ、あと2日しかない。
 どうしたものかと考えつつ、次第に面倒くさくなってくるのだ。

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