歳時記

潜水艦の「隔壁」と「田中角栄」

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 昨日は、千葉県北総地区の空手大会があった。
 当道場は予想以上の成績で、選手諸君はよく頑張ってくれた。
 私は〆切直前で、自宅に籠もっていたかったのだが、立場上そうもいかず、本部席で他会派の先生方と雑談しながら、頭の中で草稿を書いていた。
 これは私の特技だと思っているのだが、色んなテーマや考え事、さらに原稿を、頭の中で同時並行処理ができる。
 多分、子供のころ、潜水艦を見学に行ったことと関係があるのではないかと、このごろ思っている。
 私の郷里である呉市は海上自衛隊の潜水艦基地があって、何度か見学に行ったのだが、潜水艦は浸水に備え、こまかく隔壁で仕切られている。
 扉を閉めれば、浸水するのはその部屋だけで、沈没をまぬがれるというわけだ。
「じゃ、浸水した部屋にいる自衛官は溺れ死ぬじゃないですか」
 子供の私が心配して質問すると、
「そうですね」
 説明してくれた仕官があっさり言ったものだ。
 その記憶が鮮明に残っており、仕事や物事を処理するときに、無意識に脳の中を隔壁で仕切るイメージが浮かぶというわけである。
 ま、そんなわけで、私は潜水艦になって、仕事をしているのである。
 今朝、新刊の『人は理では動かず情で動く 田中角栄 人心収攬の極意』が重版になっというメールが、出版社からあった。
 発売2週間である。
 田中角栄という人間は「人心収攬術」の宝庫であり、前々から興味を持っていて、これも潜水艦の〝隔壁〟に閉まっておいたテーマである。
 読んで下さる人がいて、我が意を得たりの気分である。
  

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