畑にご無沙汰。
毎日があわただしく、畑に行く気分になれない。
家庭菜園は〝余計なこと〟だけに、時間と気持ちに余裕がなければできないことが、よくわかる。
それに、寒いし。
私は寒いのが大嫌いなのだ。
とは言うものの、畑を放っておくわけにはいかない。
大指南役のS氏の手前もある。
だが、愚妻に「行け」と命じても、「はいそうですか」と返事するわけがない。
どうしたものかと思案していると、野菜高騰のニュースである。
これだ。
「おい、野菜が高いぞ!」
この一言で、愚妻の目がキラリと光った(多分)。
「うちの畑のネギはどうなっている? ホウレンソウはどうだ?」
「行ってみようかしら」
「すぐ行け」
と言ったのでは、芸が甘い。
「寒いぞ」
と、軽くブレーキをかけるのがポイント。
「大丈夫よ」
「スーパーで買ってもいいんだぞ」
「そんな、もったいない!」
「そうか」
「そうよ」
かくして愚妻は勇躍、畑に出かけて行ったのである。
野菜の高騰
投稿日: