畑仕事は、性格があらわれる。
今朝、野菜の苗を植えに出かけたときのことだ。
私は草の茂り具合が気になり、畑に着くや、すぐに草のチェックに走ったところが、
「あっ、スナップエンドウがなっている!」
愚妻の喜色の声である。
彼女は、草の状態よりも、ジャガイモの生育具合よりも、収穫が何より気になるのである。
「豆はあと! まず、草と土寄せだ!」
叱責するが、馬耳東風。
そそくさと収穫を始めたのである。
愚妻は、そういう女なのだ。
私は額に汗をしたたらせながら、草を引き、ジャガイモやネギの土寄せをし、諸々の野菜を植えた。
そこへ、畑大指南役のS氏が登場して、
「ちょっと、ここ、土寄せができていないよ!」
とジャガイモのそばで私に言う。
「エッ? いま土寄せしたばかりですよ」
「したばかりたって、ここ、やっていないじゃないの」
見ると、確かにしていない。
「ホントだ」
「ダメだよ、いい加減なことやっちゃ」
なるほど、「おおむねいいだろう」という私の性格が、こういうところにあらわれている。
畑は性格が出るのだ。
「畑」と「人間の性格」
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