歳時記

胃の「痛テテテ」で医者に行く

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 昨日の午後、近所の医者へ行った。
 私の「痛テテテ」がうるさいと、愚妻に強く言われてのことだ。
 医者は馴染みなので、腹部の触診などをしてから、
「じゃ、クスリを出しておきましょう」
 と軽く言い、私は大学病院で書いてもらったアレルギー手帳を差し出し、処方箋を書いてもらった。
 で、帰宅すると、愚妻が待ち構えていて、
「胃痛の原因は何だったの?」
 このとき、胃痛の原因を聞き忘れたことにハタと気がついた。
「聞き忘れた」
 と返事すれば、「何しに行ったのよ」とうるさいに決まっているので、
「ストレスだ」
 と答え、ついでに
「少しのんびりするように言われた」
 と、つけ加えた。
「本当なの?」
 疑わしそうに私の顔をのぞきこむ。
「医者がウソをつくか」
「医者じゃなく、あなたよ」
「わしがウソをつくか」
「つくじゃない」
 そんなこんなのやりとりがあり、愚妻に処方箋を持たせて、馴染みの薬局に行かせたところが、手ぶらで帰ってきて、
「一種類のクスリがなくて、月曜日に入るんですって」
 ノンキなこと言う。
「バカ者、この胃痛をどうしてくれる!」
「少しのんびりしてればいいんじゃないの?」
 仕事雑用山積というのに、愚妻のああ言えばこう言うで、私の胃はますます痛むのである。

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