歳時記

尿管結石にのたうつ

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 今朝、「石」が動いた。
 尿管結石である。
 左脇腹で鈍痛が始まったとき、
(来た!)
 と思った。
 何度も経験しているから、ピンとくるのだ。
「おい、結石だ」
 脇腹を押さえ、愚妻に顔をしかめて見せると、
「早く跳びなさいよ」
 心得たもので、テレビを見ながらノンキな声で言った。
 結石の痛みは七転八倒の苦しみで、最初に苦しんだのは30年ほど前のこと。
 買い物から帰ってきた愚妻は、床でのたうち回る私を見て、
「あら、何してるの?」
 アッケラカンと言ったものだった。
 それから何度となく尿管結石に襲われ、深夜、大学病院の救急外来へ這うようにして行ったこともあれば、入院したこともある。
 やっかいな持病だけに、ズンと鈍痛が走ると、
(来た!)
 とばかり、跳んだりハネたりして石を膀胱に落とすというわけだ。
 空手の稽古で沖縄にいるとき、ズンの鈍痛に襲われ、深夜の歩道橋を上がったり降りたりしたこともある。
 あるいは深夜、道場をハネながら走りまわったこともある。
 だから今朝も、
「早く跳びなさいよ」
 という愚妻の指摘は正しいのである。
 だが、痛みは激しくなるばかりで、これはヤバイとばかり、愚妻の運転で大学病院へ行った。
 座薬でとりあえず痛みはおさまり、帰宅したのはいいが、座薬のせいで今度はジンマシンだ。
 愚妻はすぐに病院へ電話し、テキパキと再診察を取りつける。
 こういうところは、愚妻は実に頼もしいのである。
 ま、そんなこんなで、今日は大変な一日であった。
 いや、まだまだ大変なようで、そろそろ痛み止めの薬が切れてきて鈍痛が始まった。
 9日に造影剤を入れてレントゲンを撮る。
 いま、そばで愚妻が険しい顔をしてスタンバイしている。
 私が頼るのは愚妻だけであることを思い知らされた一日であった。
 

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