歳時記

モチベーションの喚起

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 5時起きに慣れてはきたが、それでもやはり眠い。
 眠い理由は「早起き」にあると最初は思った。
 だが考えてみると、それは理屈にあわない。
 たとえば、これまでのように夜中の3時に寝て5時に起きるというなら、眠くて当然だ。
 しかし、私は11時前にはベッドに入っているのだ。
 睡眠時間は6時間。
 これまで3時前に寝て10時に起きていたから睡眠時間は同じで、このときは眠いとは感じない。
 では、なぜ同じ睡眠時間でありながら5時起きは眠いのか。
 いろんな〝早起き本〟を読んでみたが、回答はない。
 しょうがないから、私なりに考えみた。
 眠い理由は2つある。
 1つは、起床時間が、かつて熟睡していた時間であること。
 だから、
「まだ起きる時間じゃない」
 と、身体が生理的に抵抗しているのである。
 2つ目は、「起きる理由がない」ということ。
 ゴルフや釣りなど、遊びに出かけるときは、眠いとは感じない。
「眠い」と「楽しい」を天秤(てんびん)にかけて、「楽しい」がまさるからである。
 ところが「眠い」にまさる「楽しい」がなく、しかも早起きの必然性がなければ、眠いのは当然だろ。
 寝ていようと思えば寝ていられるとなれば、誰だって起きたくはない。
 以上、「眠い」の正体がわかったので、次はそれにどう対処するか。
 1つ目の理由については慣れるしかない。
「かつて熟睡していた時間」が「起きる時間」になるには、実践するしかないのだ。
 となれば、ポイントは、「眠い」にまさる「楽しい」をどう見つけるかということになる。
 私は毎朝7時から、インターネットでライブ中継をやっている晨朝(じんちょう)勤行を活用することにした。
 5時に起き、風呂に入り、道場の仕事部屋に歩いていき、今日の予定など段取りしているうちに晨朝勤行のライブが始まるというわけである。
 この生活パターンを続けているが、それでもやはり5時起きは眠い。
 考えてみたら、寺持ちの坊さんでもなく、何が何でも7時から勤行をしなければならない「理由」がないのだ。
 そして、さらに考えた。
 結論は「考えないこと」。
 理由があるとかないとか、「眠い」にまさる「楽しみ」が何であるとか、そんなことはいっさい考えない。
 5時に起きると決めたら、ただ起きればいいのだ。
 モチベーションの喚起は、他人に対してするものであって、自分に対してするものではない。
 早起きの「眠い」は、私にそのことを教えてくれるのである。

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