つい先日まで、
「ブラボー! ブラボー!」
メディアはこぞってお祭り騒ぎをしていたが、一転、今度は大雪という自然災害報道。
ワイドショーの司会者など、深刻な表情を見せて、
「命を守って下さい!」
さらに、プーチンを批判し、原発再稼働についてはムニャムニャと言葉を濁し、物価高についてはたちまち「庶民の味方」。
番組や司会者の節操の無さを批判しているのではない。
世間という不確かな価値観に迎合するのが、世のなかというものだ。
長野市の公園廃止問題は、「たった一軒の反対」ということが大きく取りあげられている。
だが、「個人の尊重」こそ、何より大事としてきたのではなかったのか。
しかるに、この公園問題では、反対が「たった一軒」であることにメディアも世間も冷たい目を向けている。
状況と相手を見て、叩くかヨイショするかを決めていく。
繰り返すが、これが世のなかというものだ。
「みんな違って、みんないい」
という「個人の尊重」は「自己責任」と同義語であり、ますます格差社会を進展させていくだろう。
幸せを求めて不幸になっていく。
これほどの喜劇があるだろうか。
人生は喜劇である。