歳時記

痛みに居直る

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年末から、右の肩甲骨の痛みが収まってきた。
治ったわけではなく、痛む回数がずいぶん減ったのである。

先月下旬、総合病院の整形外科で診てもらい、レントゲンを撮ったら、頸椎の一部が狭くなっているとのことだったが、これは前々から知ってる。

私は、どうすれば痛みが取れるのか、それを知りたいのだ。

単刀直入に言うと、年配の医師は、
「痛み止めを出しましょうか?」
凡庸なことを言うので、
「あっ、それはダメです」

私は鎮痛剤アレルギーがあるので、アレルギー手帳を見せると、
「鎮痛剤は無理ですね。じゃ、電気をかけましょうか?」
「それで治るんですか?」

医師はムッとした顔で、
「やってみなければ何とも言えません」

私もムッとして、
「やってみなければわからない治療をやるんですか?」

ま、こんなやりとりが二、三あり、私が憤然として診察室を出て、
「あの医者じゃ、ダメだ!」
外で待つ愚妻に言うと、
「ちょっと、声が大きいわよ」

そして帰る道すがら、
「気に入らないことがあると、すぐこれなんだから」
愚妻がブツクサ言うので、
「えい、面倒くさい。肩甲骨が痛くたっていい。もう医者なんか二度と行くか」

居直ったら、その日から痛みがウソのように軽減した。
いまもそうだ。
これには考えさせられた。

苦を友とし、
「苦と二人三脚で行く」
と腹をくくれば、たいていのことはうまくいくということか。

なるほど、今年はそれでいこう。
この歳になって改めて気づくことである。

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