歳時記

療養生活が明ける

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自宅療養が明け、フツーの生活にもどった。。
学びの多い十日間であった。

昼間は家中の窓をあけ、愚妻が換気をする。
風が強い日は、家を吹き抜けていく。

昨朝、仏壇の前に坐って、
「あッ!」
と声をあげた。

お経を唱えたときに、直すべきところなど、気づいたことをポストイットにメモし、7~8枚ほど経机に貼り付けておいたのだが、風で吹き飛んで無くなっていたのだ。

「おい、おまえが窓を全開するからポストイットが飛んでいるぞ!」
怒鳴ると、
「あら、そうなの」
愚妻は意に介さず、
「飛ばないようにしとかないとね」
こともなげに言った。

腹が立ったが、
(まてよ)
と思い直した。

愚妻の言うとおりなのだ。
「窓を開ければ風でポストイットが飛ぶかもしれない」
と考え、対処しておくべきなのだ。

すなわち何事も「機先」を制することが大事ということ。

たとえば、相手が殴りかかってきたのを受けて反撃するのは空手家として凡庸。
上級者は、相手が殴りかかってこようとする、まそにその瞬間にスーッと前に出て間合いを詰め、腕を押さえるなど機先を制する。
戦いに持ち込まないのだ。

ポストイットが風で吹き飛んだことで、機先を制するのは空手に限らず、日常生活や人間関係、トラブルの対処にも共通して言えることに改めて気づいたのである。

気づきを与えてくれて、ありがたいことだ。
コロナに感謝。
強風に感謝。
そして、怒気を呑み込んで、愚妻に感謝である。。

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