歳時記

閃いたフレーズ

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寝転がっていて、ハタと次のフレーズが閃いた。

「新型コロナに新幹線で感染したら〝新感染〟」

面白いじゃないか。

さっそく愚妻に話すと、
「バカなこと言ってないで、さっさと仕事しなさいよ」
ニベもない。

いつぞやこのブログで書いたと思うが、週刊誌記者時代、当時の「ビートたけし」に取材したときのこと。

彼は枕元にメモ帳を置いておいて、ギャグを思いついたら飛び起きてメモするそうで、先夜、こんなのを思いついたと言って次のギャグを披露してくれた。

『どこの馬の骨かわからない牛の骨』

たけしは言った。
「こりゃ、面白れぇと思ってさ。メモ帳に書いたんだけど、朝起きて読み返したら、何だ、くだらねぇって」

ニコリともしない〝たけし流〟の言い方に腹をかえて笑ったが、笑いながらも、あのビートたけしが枕元にメモ帳を置いて寝るという努力にえらく感心したことをおぼえている。

物書きもそうだが、無から有を生じる仕事をしている人間は、くだらないことであっても、いろんなフレーズが無意識に頭の中をよぎっているものだ。

その努力が尊い。

「おまえは、この努力がわからないのか」
愚妻をたしなめると、
「何が〝新感染〟よ。どうせ考えるんだったら、もっと、まともなこと考えたほうがいいんじゃないの」
バッサリである。

言い返そうと思ったが、言われてみれば一理ある。
だが、閃きは考えて出てくるものではない。
明日の湯船に期待してみるか。

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