歳時記

マイナンバーカードと地震

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昨日は、定額給付金を電子申請した。
マイナンバーカードを持っているからである。

なぜマイナンバーを登録したのか忘れた。
もうずいぶん前のことで、スタート早々ではなかったか。
おそらく、物見高い愚妻が、登録しようと言ったのだろう。

「登録したら何がどうなる」
「そんなこと、私が知るわけないでしょ」

確か、そんな会話をし、登録申し込みのため、市役所の特設会場に足を運んだ記憶がある。

道場生の母親が市の職員で会場にいて、
「あっ、館長」
「どうも」

そんな挨拶をしたことだけはよく覚えている。

そのマイナンバーカードが、まさか定額給付金の申請で生きてこようなど、思いもよらないことであった。
ペーパーでの申請を待てばいいのだが、せっかくだから電子申請した次第。

「準備よければすべてよしだな」
と愚妻と会話し、ベッドに入った寝入りばな、グラグラと地震ではないか。

あとで震度4とわかったが、時節柄なにがあっても不思議ではないので飛び起き、枕元をさぐった。
「ない!」

避難用の着替え一式を入れたリュックがないのだ。

「リュックはどうした!」

居間でテレビを見ていた愚妻に詰問すると、
「2階のトイレの前に移動させたのよ。パッと持ち出せるように」

そして、
「着替えていたら遅くなるでしょう。だからリュックを持って避難するのよ。そのためには枕元よりいいでしょう」

なるほど、と感心しながら、
「しかし、リュックを移動したことを私に言っておかなければ、何にもならんのじゃないか」
「それもそうね」

愚妻が非を認めることは滅多にないのだが、これはこれで私の心中は複雑であった。

さて、果たして地震も「準備よければすべてよし」となるのか。
マイナンバーで思ったことである。

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