歳時記

趣味で生きる

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相変わらず慌ただしい日が過ぎている。
12月で69歳になる。
還暦以外は「数え年」で数えるから、古稀である。

古稀の意味は「人の一生は短いもので、70歳まで生きる者は昔から少ない」というもので、杜甫の言葉だ。

杜甫は1300年ほど前の詩人。
当時は70歳は稀だったのだろうが、現代は掃いて捨てるほどいる。

80半ばの住職に私の年齢を問われて答えると、
「若いねぇ」
と言われ、何だか複雑な気持ちになったものだ。

だが、60歳が世間の定年。
65歳まで同じ職場で働けるとは言うものの、再雇用となるため、実質的な定年はやはり60歳である。

それを思えば、私は働き過ぎである。
自分でそう思う。

「あなたは趣味で生きているんでしょ?」
と愚妻は勝手なことを言うが、振り返れば、なるほど人生、たいしたことはないというのが実感である。

やはり趣味で生きるのが正解だと、あらためて思うのである。

昨日、ご葬儀で、50代の喪主(男性)とゆっくり話しをした。
ご母堂の死からテーマは人生論に及んだので、
「私たちはいずれ死ぬとわかっていながら、喜怒哀楽と二人三脚で今日を生きていく。これって何なんでしょうね」
問いかけると、返答はなかったが、大きく頷いていた。

帰途、やはり人生は「趣味で生きる」に限るのではないかと、クルマを運転しながら考える。

それで、今朝も日帰り温泉に出かけ、いまノートパソコンに向かっている。

このところ愚妻が岩盤浴に入るので、12時まで私は食堂でせっせと仕事をする。
趣味で生きるのも、思ったほど楽ではないのだ、

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