歳時記

愚妻の怨念

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 昨日は当道場の春季審査会。
 東京、神奈川の支部からも審査委員に来てもらい、無事終了。
 それはいいのだが、夜になって結石が痛みだした。
 痛みは収まるのか激しくなっていくのか。
 この見極めで、残り少なくなった鎮痛座薬を用いるかどうかを判断しなければならない。
 迷った末、座薬を用いるが、これがなかなか効かない。
 2個用いればいいことはわかっていても、残りが少ないので我慢。
 次回の検査は4月早々。
 あと二週間、座薬をもたせなくてはならない。
 そんなわけで結局、朝まで痛みに輾転とする。
 朝、愚妻にそのことを言うと、
「さっさと石を出しなさいよ。いつまで持ってるのかしらねぇ」
 薄情なことを言うので、厳しく叱責すると、
「私が胆石になったときに、そう言ったじゃないの」
 柳眉を逆立てた。
 胆石!
 フラッシュバックである。
 いまから40年前、愚妻が胆石になったとき、そんなことを言ったらしいのだ。
「いつまで石を持っておる!」
 そう言ったと主張する。
 私のことだから言っただろう。
 それにしても、まさか40年、この言葉を怨念のごとく脳裡に刻んでいたことに唖然、慄然である。
 言葉には気をつけねばと、あらためて反省した次第。
 今日は、保護司の年度末研修があったが、結石の事情を話して欠席。
「これがホントの、結石よる欠席だ」
 と、痛む横腹を押さえつつ、ダジャレが脳裏をよぎるのだ。

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