歳時記

親御さんに話しをするか?

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 サウジのサルマン国王が特別機で来日。
 エスカレーター式の特製タラップで降りてきた。
 同行者は千人とか。
 一方、南スーダンとイエメン、ソマリア、ナイジェリアの4カ国で計2千万人以上が餓死の危機にあると、国連は発表した。
 富の偏在というのは、かくも残酷なものなのか。
 
 私ごときが言うのもなんだが、「これでいいのだろうか」と思ってしまう。
 太古の昔から人間は争いを続けている。
 人類は、戦争の歴史である。
 結局、生き物としての人間は、生存競争という名の弱肉強食を繰り返すしかないということなのか。
 それでも「平和」と「人道」を説く。
「戦争がなくならないからと言って、反戦活動を否定するのは間違いだ」
 と言う。
 そのとおりだろう。
 だが、皮肉を込めて言えば、
「棒切れが月や星に届かないからいって、振りまわすのをあきらめるのは間違いだ」
 と言うと同じであり、これを詭弁と言う。
 人間社会は弱肉強食である。
 是非の問題ではない。
 現実であることを、サウジ国王の来日ニュースを見ながら、再確認した次第。
 そう言えば私が子供のころ、
「騙す人より、騙される人になりなさい」
 と、しつけられた。
 いまの子供や、若い親御さんにこのことを話しても、この言葉の持つ真意は通じまい。
 時期を見て、私の道場にお子さんを通わせている保護者に、「子供を育てること」をテーマに話してみようかと考えている。
 この20年、空手指導を通じて多くの子供たちに接してきた。
 私は教育者ではないが、少なくとも「机上の空論」ではないという自負はあるし、「しつけ」に関して著書もある。
 話してみたいこともある。
 問題は、いつやるか。
 話しをするには、考えを順序立ててまとめなければならない。
 さて、その準備の時間が取れるかどうか。
 いま、頭を悩ませているところなのである。

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