万年筆は結局、3本のペン先を調整してもらった。
その店で買ったものではなく、「持ち込み」となるため、1万5千円ほどかかった。
安くはないが、書き味が抜群によくなった。
これにもう2本、お気に入りがあるので5本を使っているが、そのうち3本は1970年代のものなので、いまから40年前のシロモノ。
大事に使おう。
残りの人生を考えたら、きっと死ぬまで使用できるだろう。
だが、お気に入りが5本となると、それぞれ用途を決めておかなければ、どれを使おうかと迷ってしまう。
「迷う」は、私がもっとも嫌うことなのだ。
したがって手紙用のもの、執筆の想を練るもの、アトランダムにメモするもの、その日の出来事や忘備用にメモするもの、そして校正用に赤インクを詰めたものとなる。
これらを分けて入れておくのに、ペンケースが3つ。
このうち2つをカバンに入れて持ち歩いている。
用途別に取っ替え引っ替えするのは、正直言って、手間である。
だが、この手間を「楽しみ」と考えれば、これはこれで楽しいものである。
「すぐに飽きるわよ」
と愚妻は罰当たりなことを言うが、これは思慮が浅い。
「飽きるまでは楽しめる」
と、私はポジティブに考えるのだ。
万年筆の使い分け
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