快晴だ。
これは暑くなるだろう。
午後から都内で編集者と打ち合わせがある。
着物は単衣か、それとも薄物か。
「おい、どう思う」
愚妻に問うと、
「好きなものを着て行けばいいでしょ」
不機嫌な声が返ってくる。
というのも今朝、愚妻は何を思ったか、歩いて畑に出かけた。
2時間ほどして、「クルマで迎えに来てくれ」とSOSの電話。
暑くてフラフラになったという。
熱中症になって倒れられると面倒なことになる。
急いで迎えに行き、厳しく叱責したところが、
「あなたが畑をやらないからでしょ!」
逆ギレである。
ここまで元気なら、私を呼ぶこともあるまいにと思ったが、言うと〝火に油〟になるので黙っていた。
畑はこれまで堪能した。
多くのことも学んだ。
ほかにやることもある。
これからは、庭の〝プランター畑〟だけにしよう。
そう言うと、
「誰がやるものよ」
愚妻がニラむ。
灯台は、じっとしていて点滅を繰り返すから存在意義がある。
ちょろちょろ動いたのでは、灯台の役目を果たさない。
「わしは灯台である」
厳かにそう告げたが、愚妻にはもちろん通じないのだ。
「わしは灯台である」
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