歳時記

子供は残酷である

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 明朝は、佐倉市空手道連盟主催の合同稽古と餅つき(鏡開き)である。
 毎年恒例で、佐倉市の公共施設「草ぶえの丘」で行われる。
 自然豊かな場所にあるのだが、それだけに体育館が寒いのだ。
 したがって、指導は若手に一任し、私など年配者たちはストーブを囲んで、
「最近の子供は稽古をせんな」
 と、勝手なことを言いながら時間をつぶすのが、これまた恒例なのである。
 年々参加者も増え、保護者同伴も多い。
 餅をつき、親子で楽しんでいただければと思う。
 夜は埼玉県の大宮支部に指導に行く。
 机の目の前に、〆切一覧表が貼ってある。
 餅をついたり、大宮まで行っている時間はないのだが、進行表をつくると、それだけでひと仕事したような気分になる。
 これが「計画の落とし穴」というやつだ。
 完璧な計画を作れば作るほど、「落とし穴」は深くなる。
 落ちたらエラいことだ。
 そうだ、インフルエンザがヤバイではないか。
 道場は、子供たちがたくさんいるのだ。
 すぐさま道場に備えつけた消毒液を手につけ、子供たちにうながしてから、
「消毒液は手につけるものであって、うがいなんかしゃダメだぞ!」
 思いついて冗談を言ったら、誰も笑わなかった。
「うがいなんか、するわけないじゃん」
 小学校低学年の女の子が冷ややかに言う。
 これが大人なら、気をつかって笑ってくれるだろうに、子供は正直というのか、実に残酷なのである。

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