今日は稽古始め。
「男子、三日会わざれば刮目して見よ」
という言葉を例にあげて、小学生たちに説教した。
「男の子は三日も会わないでいると驚くほど成長しているものだ」
という意味だが、道場には女子もいるので、
「人間、三日会わざれば刮目して見よ」
と言い換えて話した。
「冬休みのあいだに、少しは成長したかと思ったが、変わらんな」
という文脈でこの言葉を用い、
「成長しなければダメだぞ」
という励ましの逆説だが、小学生には、ちと難しかったようだ。
「なんで三日なの?」
「じっと見ていたら、変わったどうかわかるの?」
そんな質問と疑問を口々にした末に、
「館長は、いつも分けがわからないことばっかり言うんだから」
小5の女子の一言で、みんなが口をそろえて、
「そうだ、そうだ」
の大合唱。
なにやら旗色が悪くなったので、早々に説教を打ち切る。
せっかく励まそうと思ったのに、いまの子供たちは難しい。
「考えること」を教えたくて、そんな言い方をしているのだが、もってまわった言い方や、逆説は通じないのである。
「説教」の空振り
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