今夏は暑かった。
地球温暖化コールもあって、
「ホントに地球はヤバイんじゃないか?」
という思いが脳裏をかすめたものだ。
気象庁によると、今夏の日本の平均気温は、1898年以降の114年間で4番目に高かったとある。
愚妻に教えると、
「やっぱりね」
したり顔で、
「この暑さは異常だと思ったわ」
と納得しているので、
「待て」
とたしなめた。
「4番目に高かったということは、今夏より暑かった年が3回あったということになる、つまり」
と愚妻に解説した。
4番目という順位をどうとらえるかによって、評価は真反対になる。
「それほどに暑かった」
と、とらえるか、
「4番目だからたいしたことない」
と、とらえるかである。
しかし愚妻は、深遠なる私の問題提起に対して、
「どっちだっていいでしょ。暑かったことに変わりはないんだから」
きわめて現実的な対応をした。
どんな高尚な論議も、「現実」を持ち出されたとたん、木っ端みじんになってしまうのだ。
なるほど、学者が政治家になれないはずである。
「論議」と「現実」
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