「叱られる」ということに対する子供たちの反応が、いまと昔とではまるっきり違っていることに驚かされる。
「稽古しなくていいから座っていろ!」
こう言って叱ると、ひと昔前までは、
「ちゃんと稽古しますから許してください」
と謝ったものだ。
ところが、いまはどうだ。
(ラッキー!)
と喜色を浮かべるのだ。
喜色どころか、ワルガキともなれば、
「外へ出てなくていいですか?」
と催促する始末て、これにはさすがの私も当惑させられるのである。
ところが、そんな彼らに、自分より年下の子供たちを教えさせてみると、
「ちっとも言うことをきかない」
「稽古しない」
「やる気がない」
と、口々に嘆くではないか。
嘆く言葉こそ稚拙だが、言わんとしていることは、
「ちかごろの若い者は」
という熟年の常套句と同じなのである。
これには私も考えさせられた。
すなわち人間は世代に関係なく、誰もが自分のことを棚に上げて若年を批判するのである。
要注意、要注意。
「ちかごろの若い者は」という批判
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