ウソに2通りある。
自己を正当化するときにつく《消極的なウソ》と、人を騙そうとしてつく《積極的なウソ》である。
「ファミコンばかりして、宿題、ちゃんとやってんのか!」
「やってるよ」
親に叱られ、口をとがらせて反論するのが《消極的なウソ》で、これは大目に見ていいだろう。自己正当化は、私たち大人がそうであるように、世渡り術の一つであるからだ。
これに対してオオカミ少年は、《積極的なウソ》で、これは許されない。
人に害をおよぼすからだ。
こんな人間は、犯罪者と同じである。
だから、
「ウソを言うな」
と子供を叱るのだ。
元公安調査庁長官の緒方重威、そしてタレントの羽賀研二が相次いで逮捕された。両事件については周知の通りだが、共通する「詐欺」とは、《積極的なウソ》のことだ。
だから犯罪なのである。
本日、午後6時より襷(たすき)をかけ、「社会を明るくする運動」の一環でウチワを配った。
社会保険庁の年金問題からミートホープ事件、緒方事件、羽賀事件……。
私たち大人は、どのツラさげて、
「ウソを言うな」
と子供を叱れるのだろうか。
「明るい社会」を訴えつつ、後を絶たない《積極的なウソ》に、腹立たしさを越えて暗澹たる気持ちになった次第。
「ウソをつくな」と子供を叱れるのか?
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