歳時記

予選で敗退した「サムライブルー」の真価

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 ジーコ・ジャパンがブラジル戦に完敗し、予選敗退した。
 すっきりしない。
 負けたからではない。
「よくやった!」
 と拍手を送る気がしないのだ。
 なぜだろう。
 たぶんそれは、日本の選手から「必死さ」が伝わってこなかったからではないか。
 少なくとも私にはそうだった。
 武道が象徴するように、日本人は勝敗だけで試合を評価しない。勝っても、「勝ち方が悪い」と酷評する。卑怯な手を使えば、「そうまてして勝ちたいのか」と非難される。反対に、ひたむきに、必死に、そして正々堂々とした戦い方には、負けても「よくやった」と賞賛する。
 勝敗ではなく、どう戦ったか――日本人のメンタリティーは、ここにこだわる。
 ジーコ・ジャパンに対して、すっきりしないのは、そこに理由があるのだろうと私は思った。
 試合後のインタビューをテレビで観ていて、ジーコ監督も選手たちも、ファンに対して感謝の言葉はひと言もなかかった。
 くやしさだけを強調した。敗因を分析して見せた。私には、帰国後の〝バッシング〟に備えた「言い訳」にしか聞こえなかった。
 侍(サムライ)は、負けたら腹を切る。
 非難を甘受する。
 言い訳は、最も恥ずべきこととする。
 彼らが真の意味で「サムライブルー」であったかどうかは、帰国後の発言と処し方で問われるだろう。
「くやしいです」「力不足でした」「この経験を活かして頑張ります」――そんな、おざなの発言にならないことを祈っている。

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