歳時記

毅然たる態度と「コメント」

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 昨日は、彼岸の入り。
 映芳爺さんと愚妻と私の三人で、墓参りに出かけた。
 クルマで二十分ほどの距離だが、車中の話題はどうしても震災のことになる。
「あの官房長官、名を上げたわね」
 と愚妻が言えば、
「ほんまじゃのう」
 と映芳爺さんが感心する。
 枝野官房長官も知名度はイマイチなのか、愚妻は「あの」と呼び捨てにしながら、
「東電の人は何を言っているのかわからないけど、あの官房長官はハキハキとして説明がわかりやすいわね」
「ほんまじゃ、ほんまじゃ」
 たしかに枝野官房長官の記者会見での発言と応答は、理路整然としてよどみなく、聞いていて、
(なるほど)
 と納得してしまう。
 だが、よくよく聞いていると、コメントは周到に〝保険〟がかけられている。
「・・・と認識しております」
「・・・については、一定の理解はしております」
「この段階で、軽々に評価すべきではない」
「動向を注視するというコメントにとどめたい」
「現時点で、予断を持つことなく」
「現時点で、想定される範囲においては」
 認識、一定、注視、予断、現時点・・・等々、コメントにはずいぶん〝保険〟がかけてあるが、毅然たる多態、断定的な口調、キビキビとした話し方によって、〝保険〟は逆に、誠意と説得力を持ってくるのである。
 これがもし、しどろもどろの口調と態度であったら、
「だから何が言いたいんだ!」
 と、批判にさらされることだろう。
 自信がなくとも、毅然たる態度で臨めば人の信頼を得る。
 リーダーに不可欠な要素である。
 いわんや、一国の総理には。

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