歳時記

電器を取り換える

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法務というのは面白いもので、忙しいときは連日続く。
ひと息つくと数日は休みになる。

そんなわけで、今日は終日、原稿書きに費やそうと思っていたら、
「電器を換えようかしら」
と愚妻。

台所に丸い電器が二つあり、どちらも蛍光灯が寿命のようだと言う。

「今日は原稿を書くのだ」
「趣味なんでしょ。電器とどっちが大切なのよ」

しょうがないからホームセンターに行き、新しく買ってきたのはいいが、さて、どうやって天井に取りつけるのか。
外すのはテキトーにやったらうまくいったが、取りつけるのは難しい。
私はこういう作業が大嫌いなのだ。

春先だったか、居間の電器を換えたときがそうだった。
力まかせに作業していたら、
「アッ!」
天井に着いているプラスチックの器具(なんというのか知らないけど)を割ってしまい、電気屋さんに来てもらった。
余計な出費に、愚妻が機嫌がすこぶる悪かった。

そのときのことが脳裡をよぎって慎重になるため、うまくつけられない。
「説明書を読んだら?」
「読んでもわからん」
「じゃ、店に行って聞いてきたほうが早いんじゃない?」

しょうがないから、またクルマを運転してホームセンターへ。

すると中年の男性係員が首をかしげて、
「カチャと取りつけるだけですがねぇ」

恥をかいて帰宅。

面倒なのでテキトーにやったら、うまくいった。

で、もう一つ。
次もテキトーにやっていたら、
「アッ!」
プラスチックの器具(なんというのか知らないけど)が欠けてしまったではないか。

「わしが悪いのではない。ヒビが入っておったんだ」
テキトーに言い訳して、
「強力接着剤を出せ」

こうして、やっと電器をつけ終わった。
せっかくの原稿日が、電器のおかげで何時間もムダになったのである。
人間には得手不得手があるということを、まざまざと知った一日であった。

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