今朝、小高い丘の旅館から見下ろす一帯は、うっすらと雪化粧。
午前中は、ずっと雪が舞う。
まさか4月に入って雪に降られるとは思いもしなかった。
寒冷地の山間部は恐るべし。
だが、雪の舞う春先の露天風呂に手足を伸ばせば、世事のわずらわしさを忘れることができる。
『仄(ほの)かに樵歌(しょうか)を聴いて 世縁(せいえん)を忘る』
という、藤原惺窩『山居』の一節を湯船で吟じる。
所用を終え、明朝、自宅に向かう。
世縁の真っ直中である。
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