歳時記

口は災いのもと

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 今日は午前11時から保護司の研修会。
 夕方から稽古。
 終わって、道場の仕事部屋で原稿を書き始めたが、気が乗らず、先ほど帰宅。
 すると愚妻が〝畑本〟を広げてメモを執っている。
「何をしておる?」
「明日、畑でしょう。タネの蒔(ま)き方を調べているのよ」
 すっかり忘れていた。
 明日は夕方から、大学の先輩たちとオデンを食べに行く約束をしていて、そのことしか頭になかったのだ。
 畑も何だか気乗りしないが、週末は雨の予報。
 明日、行かなければ愚妻がブチ切れるだろう。
 原稿が気になるが、やむを得まい。
 愚妻も、私のように「あきらめ上手」になれば、もっと気楽に生きられるだろうに、かわいそうなヤツだ。
 そう言うと、
「あなたがいるから、私は気楽に生きられないんじゃないの」
 藪をつついて何とやら。
 口は災いのもとなのだ。
 

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