愚妻が近所の日帰り温泉に出かける時間が次第に遅くなり、いまは8時30分の自宅出発である。
かつて私が一緒に出かけていたころは6時50分の出発、7時入浴、12時に帰宅だった。
それが昨秋から7時50分の出発になり、冬になると8時になり、ついには8時30分になった次第。
「なぜだ」
理由を問い詰めると、
「朝早く起きるのが大変だから」
ノンキなことを言うので、人間は勤勉でなければならぬと厳しく責すると、
「あなたは知らないでしょうけど、風呂に出かける前にゴミ出しをしたり忙しいんだから」
居直るのである。
私が日帰り温泉に出かけるときは夕方だ。
風呂は一日の終わりに入るほうが、のんびりしていいと思うからだ。
夜は暗くて辛気臭いが、夕方だと空はまだ明るく露天につかると気分がいい。
ところが、誰しも考えることは同じで混雑するのだ。
昨夕も混雑。
しかも、年寄りが多い。
(年寄りはヒマなんだから午前中の空いているときにくればいいのだ)
ブツクサ思って、ふと自分も年寄りであることに気がついた。
そうだ。
私は午前中の空いている時間に来るべきなのだ。
そうすれば、勤労者の方々の入浴に少しでも迷惑をかけなくてすむ。
よし、以前のごとく、タイミングをみはからい、これからは朝に行こう。
人生気分も変わるに違いない。
人生のリニュアルは生活パターンを変えることだが、高齢者のリニュアルは無理をせず、せいぜい日帰り温泉に行く時間を変えることくらいなのである。